Interview #2

出展社を成功に導くチームの中核を担うのがES。
国内外へビジネスチャンスを広げるサポートを

本記事では、出展社のフォロー、サポートを担当しているES(Exhibitor Success)の藤本さん、檜作さんによる「ESのこれまで、これから」というテーマの対談をお送りします。ESの前身・出展社サポートからの変遷や、ESとなり今後RX Japan内で果たす役割について、先輩・後輩の2人が本音を語り合います。

◆藤本 麻美さん プロフィール(右)
2010年2月に派遣社員として入社。以来、出展社サポート(ESの前身)に従事。その後、正社員となり、国内ES担当として活躍中。担当展示会は、「日本 ものづくり ワールド」など

◆檜作 里咲さん プロフィール(左)
2020年に新卒入社。出展サポートに携わりたくて入社を志望。ESへと体制が変わった現在、果敢にチャレンジ中。担当展示会は、「スマートエネルギー Week」など


書類回収メインだった出展社サポート時代を経て、
出展社の成功を伴走するESへ

―藤本さんはESが出展社サポートだったころからの流れを知っているひとりです。ESの変遷についてお聞かせください。

藤本:展示会に出展する際には提出書類がいくつかあります。その回収業務が出展社サポートの主な業務でした。出展社向けの独自の登録フォームがあり、電話やメール、ファックスなどで回収していました。

―その後、どのような経緯でESに変わったのでしょうか。

藤本:ESになったのは2022年ですね。出展社サポート時代は、統括になって後輩の育成をすることが私たちのイメージできるキャリアアップだったんですね。でも、多くの出展社と話すなかで、私たちがやりたいことはこれなのか、私たちだけができることは何か、と考えました。そのときに出てきたのが、出展社が展示会を活用して受注につなげていくためのフォローや伴走でした。それを実現するために、名称も「ES」と新たになりました。

檜作:私は、出展社をサポートすることが目的でRX Japanに応募したため、方針が変更されて嬉しかったです。最初は営業志望だったのですが、会社経営をしており、RX Japanの展示会の来場者でもある私の父親から、「この仕事が向いているんじゃないか」と言われたんです。実際に展示会を5、6回見学するなかで、一社一社に寄り添う仕事がしたいと思うようになり、出展社サポート志望になりました。

自分がやりたかったことが実現できる環境になった嬉しさと、実際に少しずつサポートができるようになったなという実感を抱いています。担当している「スマートエネルギー Week」は年に3回開催があり、3回とも啓発活動ができた出展社の方がいるんです。その担当者と先日展示会の会場でお会いできたのですが、「来年度も担当してくれますよね?ぜひお願いします!」と言っていただけたのが本当に嬉しくて。来年度への励みにもなりました。

―藤本さんは出展社サポート時代から長くこの仕事に携わっていますが、ESへの変更をどう受け止めたのですか?

藤本:私は正直難しさを感じることのほうが多い1年でした。もちろん、出展社から感謝していただけるのはやりがいなんですが、出展社ごとに製品カテゴリーもブースサイズも出展歴も違うなかで、どのような提案が成果に繋がるのか、まだまだ答えがないところが難しくて。この1年では十分に引き出しを増やせなかったなというのが正直な実感です。

―メンバー同士、知識(ナレッジ)の共有はどのようにしているのですか?

藤本:1カ月に1回、統括メンバーが上手くいった提案内容をシェアする場を設けています。部署を横断してESメンバー33人での勉強会やミーティングでもシェアをしていますね。

―上手くいった施策について、具体例を教えてください。

藤本:檜作さんが提案して始めたウェビナーですね。それまでは一対一でアドバイスやフォローを40分ほど行っていたのですが、この方法だと会期までに対応できる社数に限度があります。そこで檜作さんがウェビナー開催を提案してくれたんです。

檜作:「スマートエネルギーWeek 春」への出展社1200社のうち、国内の750社をESでは私ひとりで担当しているんです。さすがに750社を一社一社啓発するには時間が足りません。では小さいコマに絞るのか、新規出展社に絞るのかと考えたところ、いずれにせよ不公平感があるなと思いました。

業界内で情報も伝わりやすいですから、「あの会社は啓発活動があったのに、うちはなかった」と思わせるのも嫌でしたし、1社でも多く啓発をしたいという思いが強かったので、上長にウェビナー開催を提案しました。

最終的に200〜300社にリアルタイムで見ていただき、見逃し再生も500回近く再生されました。

藤本:入社3年目の檜作さんが「やりたい」と言って周りを巻き込み、実行まで持っていったことを尊敬しています。

檜作:ありがとうございます。私にとって、藤本さんは目指したいESであり、なかなか追いつけない雲の上のような存在なので嬉しいです。


ESは出展社を成功に導く
チームの中心を担う立場

―ESはRX Japanにとってどのような役割を担っていると思いますか。

藤本:出展社の成功を考える関係者の中核になるのがESかなと思います。私たちの仕事はES、営業、マーケター、カンファレンスとさまざまな立場の人が出展社の成功のために取り組むわけですが、そのなかで出展社とやり取りをするESは直接情報を得られる立場になるので、その情報を持ってさまざまなチームに働きかけ、出展社の商談を実らせるサポートをすることなのかなと。

檜作:最近、ESが先陣を切って啓発をしてはいるものの、啓発をするのは果たしてESだけでいいのかと疑問に思っています。チーム一丸となり、多様な角度から出展社の成果に繋がる働きをしていきたいと。ウェビナーも、裏テーマに「チームでどう啓発をするか」を掲げていたんです。

ESがチームの中心を担いつつ、全体で出展社をサポートし、出展社が国内外のお客様と取引ができて成果に繋げていきたい。それができるポジションがESだと思っています。

藤本:パーパスの「世界を拓く、ビジネスの舞台を」に紐づく話ですね。

檜作:コロナ禍入社なので、これまであまり世界を意識できる場がなかったのですが、直近の展示会で初めて会場内で海外からの来場者を見ることができたんです。やっと実感を伴ってパーパスを理解できました。

藤本:ESには国内出展社と海外出展社の担当者がいて、私たち2人は国内専任ですが、直近の「スマートエネルギーWeek」には海外来場者が多くて本当に驚きました。

以前から、海外出展社がブースに「日本語OK」と張り紙をしている様子は見られていたのですが、「スマートエネルギーWeek」では「English OK」「中国語OK」という張り紙が見られ、改めて、日本の出展社が海外バイヤーに会える場所が国内にあることのすごさを感じましたし、今後もっとこういう展示会が増えたらいいなという思いを抱きました。

▲スマートエネルギー Week 打ち上げ


出展社がより成果を出せるよう、ESのサービス力の向上を

―今後の展望についてお聞かせください。

檜作:ウェビナーを開催し、会期が終わってからというもの、やりたいことが続々と出てきています。1回目のウェビナーはマーケティングに主眼を置き、プロの方に講演していただきました。ESもマーケティングを勉強し始めたところなので、いつか自分たちがプロとして講演できるレベルに達せられるようになりたいと思っています。

他にも、「スマートエネルギー Week」ではもっと国際色を打ち出していければ良かったなという反省点がありますし、スケジュール設計やブース作りも改善できる点がまだあると思います。

藤本:これだけやりたいことが明確に出てくること自体がすごいですね。次世代のESを託せるなと思います。

ESを1本の木と例えたとき、啓発活動やブース作り、商談ポイントは1本の幹につながるポイントなんですよね。ESが見ているのは啓発だけではなく、マーケティングの勉強や分析も含まれますので、今後はコンサル的な深いところまで入っていけるようになりたいです。プロとしてコンサルができるようになれば、コンサル費用をいただき、会社の利益にも繋げていけるでしょう。ESとして何ができるのかをみんなで考えていきたいですね。

あと、この記事は社員の家族も見るかもしれないということなので、ぜひ伝えておきたいのは家族への感謝と、「こういう仕事をしているんだよ」ということですね。ESチームはワーキングマザーも何名かおり、家庭と仕事とを両立しながらがんばっているメンバーもいます。そのなかで、どうしても会期中に宿泊を要して家を空けることもあるので、家族の協力が必要なんですよね。業界の活性化のためにがんばってるんだよと家族に知ってもらえたら嬉しいです。

檜作:展示会自体、本当に多くの人の協力があって成り立っているものですよね。その感謝の気持ちを表しつつ、今後も主催していきたいです。私は父親のひと声がきっかけとなりRX Japanに入りましたが、先日初めて展示会を見にきてくれた母親に「で、あなたはどこをやってるの?」と聞かれたんですよ。主催者と聞いてもピンとこない人もいると思うので、すべてを担っている立場なんだよと知ってもらえたら嬉しいです。

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